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模型メーカーが集積するまちに実物大ガンダム出現(静岡市)

 2009年の夏に東京のお台場に出現し、52日間で415万人を超える来場者を記録した実物大ガンダムが、今度はガンダムのプラモデルを生み出す工場「バンダイホビーセンター」に近い、JR東静岡駅北側の広場にお目見えした。模型メーカーをはじめとする静岡市の産業等のPRを目的とした「模型の世界首都 静岡ホビーフェア」のセンターゾーンに出現したもの。同フェアでは2010年7月24日から2011年3月27日までの期間中に90万人の来場を見込む。早速7月の週末に訪れた。
 実物大ガンダムは、高さが18m、頭部が上下と左右に可動し霧も噴出する。右手にビームサーベルを持ち、夜に光輝くというお台場にはなかった演出もある。ガンダムに直接触れられる「タッチ&ウォーク」と公式グッズが買えるオフィシャルショップが人気で、長い列をなしていた。「タッチ&ウォーク」に並ばなくてもかなり間近で見ることができる。
 会場西側に設置された「ホビーミュージアム」も人気で、静岡市にはバンダイ、タミヤなど日本を代表する模型メーカーが集積しており、これらのメーカーの出展により模型づくりの歴史を紹介する「ホビーミュージアム」も人気だった。今年は、国産プラモデル第一号が発売されて50年、ガンダムのプラモデル「ガンプラ」が誕生して30年という節目の年で、木製模型に端を発してプラモデル製造へと転換を図ってこの節目の年に至る歴史を、当時の部品や製品を展示しながら紹介しており、人気を呈していた。
 同フェアでは、食に関しても静岡おでん、富士宮やきそば、浜松餃子といった県内のご当地グルメ、お台場ラーメンPARKの進出などにより各地のグルメにこだわっていた。さらに、会場周辺の車いす対応トイレの情報やアクセスなどの「バリアフリー情報」もホームページ上でしっかりと紹介しており、おもてなしという点でも力が入れられていた。
 静岡市といえば1992年に始まった大道芸ワールドカップが有名だが、それに続く静岡市の新たな魅力となるか。産業観光のイベントとしての見せ方、付随するおもてなしも申し分ないので、フェア終了後に取り組みをどのように継続・発展していくのか、今後の動向に注目していきたい。
 余談だが、来場記念に購入したオフィシャルグッズの「ガンプラ」は、次の日に子どもによって多くのパーツが切り取られてしまっていた。幼児にとって、精巧なプラモデルの組み立ては無理で、途中で組み立てをあきらめたようだ。ただ、このプラモデル、我々の子どものころにつくったものとは格段に進化をし、首、腕、足、腰などの関節のパーツがより実際に近い形で動かせる仕組みになっていた。そのため、説明書でパーツを一つ一つ確認しながら組み立てる作業に、思いのほか余分な労力がかかってしまったが、完成させた時の子どもの喜びようもひとしおだった。

「模型の世界首都 静岡ホビーフェア」のホームページ
http://www.shizuoka-hobbyfair.jp/

RG1/1GUNDAM PROJECT(リアルグレード1/1ガンダムプロジェクト)のホームページ
http://www.gundam-shizuoka.jp/index.html

ガンダム前
ガンダム正面
ガンダム後
ガンダム後

ガンダム(ライトアップ)
夜のガンダム

(2010.8.2/浅野 健)