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ショッピングセンターとペット /横浜市
  さる10月3日に名古屋都市再開発研究会(事務局:名古屋商工会議所)の主催で横浜市にあるトレッサ横浜と横浜ベイクォーターの二種のショッピングセンターを視察する機会を得た。トレッサ横浜はカラフルタウン岐阜と同じトヨタオートモールクリエイトが開発・管理・運営する商業施設であり、トヨタ系の6つのディーラー(ダイハツを含む)が店舗を構え、オートモールを形成している。他方の横浜ベイクォーターは工場地帯を商業・文化と住宅の複合地域へ転換するヨコハマポートサイド(25.1ha)の一角を占め、三菱倉庫が開発し、横浜ダイヤビルマネジメント株式会社が管理・運営する商業棟である。

 いわゆる一般的なSC紹介はホームページに譲ろう。
 ■トレッサ横浜: http://www.tressa-yokohama.jp/
 ■横浜ベイクォーター: http://www.yokohama-bayquarter.com/

 トレッサ横浜では、ある一角をペット系の店舗で占められていた。横浜ベイクォーターでは、どの種の店舗が売り上げを伸ばしているのかを聞くと、ペット系とハワイアン系という回答を得た(近傍に日本一大規模な百貨店そごうがあるので、そことの競合も考慮されている店舗構成であろう)。共通項はペットである。ペットショップはもちろんのこと、ペット雑貨、ペットフード、動物病院、動物ホテル、ドッグランなどの一連の施設が整っている。なお、ドッグランがあるのはトレッサ横浜である。
 ペットフード工業会の2007年調査によれば、犬の飼育数1,252万匹(全世帯の18.9%)、猫の飼育数1,019万匹(同11.2%)の合計2,271万匹である。国勢調査で15歳未満の年少人口が1,740万人なので、はるかにペット数が多いという現状である。将来の飼育意向も犬で47.5%、猫で24.8%であるので、5,400万匹に増加する計算になる。最近実態はそれほど増加せず、2005年から2006年にかけて減少し、2007年で再び増加している。ペット市場も伸びている。推計では2005年度で1兆388億円となっている。ここ数年は2〜3%の伸びである。小型犬化、犬の高齢化、室内飼育がペットの小食化を促しているようである。
 2人以上の世帯における犬の飼育場所は、純粋犬は主に室内が77.3%(2006年調査)、雑種は64.1%(同)が戸外、そして集合住宅での犬猫飼育については、賛成が72.4%(2005年調査)、反対が27.7%(同)となっている。
 ペットも人間と全く同様で、歳をとると小食になり、健康に留意すると長生きし、時には認知症のペットも生じるのである。
 ■ペットフード工業会: http://www.jppfma.org/shiryo/shiryo-set.html
 ■ペット市場(矢野経済研究所): http://www.yano.co.jp/press/pdf/249.pdf

 これからはペットと共生する社会づくり・まちづくりがテーマになってくるであろう。住まいではペット共生住宅が売りにするようになる。横浜ベイクォーターはペットと一緒に買い物ができる環境を整えているが、そこにはマナーとルールが必要となる。すなわち、
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2階及び3階の通路ではリードをご使用頂き、そのほかの通路及びエレベーター・エスカレーターでは抱きかかえて頂くか、キャリーバッグをご使用のうえご利用ください。
また、ペットと一緒にご利用いただけるエレベーターは制限があります。各店舗内のご利用ルールにつきましては、店舗ごとに異なります。
注意事項
●他のお客様に迷惑・危険がないよう、充分にお気をつけ下さい。
●リードは、安全のため出来るだけ短く持って下さい。(ロングリードのご利用はご遠慮下さい)
●ペットの排泄物は、飼い主の責任で処理をお願いします。
●柱や木・ベンチなどにつなぎ放しにしないで下さい。
●テーブルやイス・ベンチなどの上に乗せないで下さい。
●トイレで洗うのはやめてください。
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 トレッサ横浜もほぼ同様なルールである。

 単身世帯や高齢世帯ではコンパニオンアニマルとしてペットを求めることが多くなるであろう。しかし高齢者に聞いてみると、飼いたくても飼えない事情がある。飼い主の余命とペットの寿命とのギャップがそれである。ペットより先に亡くなることはペット置き去りになって、心配で飼えないという。ペットショップが、飼い主が死んだらペットを引き取りますという契約でもすればいいのであろう。
 もうひとつ、ロンドンではペット難民が生じている。本年の7月のロイター通信の記事だが、「住宅市場の落ち込みを背景に賃貸住宅への転居を余儀なくされる人が増えている英国で、大家がペットの飼育を認めないため数千匹の犬や猫が捨てられたり慈善団体に手渡されたりするリスクが高まっていることが分かった。」となっている。
 ペット飼育環境もまちづくりの課題となる。


トレッサ横浜:オートモール



トレッサ横浜:ペット医療センターとドッグラン


横浜ベイクォーター:飲食ゾーン。
値段が手ごろで見晴らしのいいところを探して入ったのがアロハテーブル。
あれまぁ、名古屋のZETTONの経営でした。

  (2008.10.27/井澤知旦 )