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 最近の那覇の観光動向

 先般8月末に、沖縄県那覇市に学生10名と夏合宿に出かけた。4泊5日の合宿なのだが、往路は午前0時5分名古屋発、復路は午前6時15分那覇発の眠たいスケジュールであった。学生たちは、安上がりにかつ時間が十分とれる企画を立て、予約した。LCC(格安航空)を使い、ホテルもまずまずで4万円弱であった。
 那覇市のメインストリートである国際通り(延長1.6km、幅員18m)は休日のみならず、平日も混みあっていた。行きかう人々はほとんど中国語で、時々韓国語が聞こえ、日本語も時々聞こえる程度であり、中国系観光客が半数は占めているのではという感覚を持った。実際に沖縄県の入域観光客数の統計を見ると、平成28年度では全体で877 万人(対前年度比10.5%増)であり、うち外国人観光客は213万人(対前年度比27.5%増)と24%を占め、感覚とはずいぶんズレがある。もちろん、月別差(8月)、地域別差(那覇市)が考慮されていない統計なので、瞬間的にはありうるのかもしれない。ちなみに、中国系観光客は台湾(年間65万人)、中国(44万人)、香港(22万人)の順であり、韓国の45万人を含めると176万人となり、シェアは20%であった。沖縄はそれらの国々や都市とは空路だけでなく、海路でもつながっているので、多様な人々を呼び込んでいるようだ。タクシーに乗車した際に観光客の様子を運転手の方々に尋ねたが、観光客増加は実感しているものの、必ずしも店舗等の売り上げに比例していないようで、またレンタカーによる交通事故が増えているという負の面の指摘もあった。
 国際通り沿線には観光物産店と飲食店がほとんどを占めている。そのちょうど中間地点に平和通りと市場中央通りのアーケード商店街があり、ここも多くの人々でにぎわっている。ここも観光物産店と飲食店が中心で、日用品の販売店も多くはないが立地していた。公設市場が二つのアーケード街を結んでいた。
土産物は従来の名産品(例えば、ちんすこう等)はともかく、カエルの剥製のガマグチ、一ひねりのゴロがついたTシャツは思わずニヤッとするし、占い?は何で判断するのかわからぬ店舗名など、歩いて楽しい。
平和通りのアーケード街は壺屋やちむん通につながっている。いわば、常滑のやきもの散歩道のようなもので、沖縄産のやきもの店が軒を連ねる。壺屋焼物博物館で歴史を学ぶ。炎天下で歩き疲れて椅子に座ると隣に見知らぬおじさんがいて、近傍の植物を案内してしんぜようと言われ、30分つき合った。確かに詳しい。こちらは全く詳しくない。言葉も3割ほど方言が入り理解しづらい。しかし、何の解説もなしに歩くより、ずっと楽しい。シーサーの生垣は笑いを誘う。お礼を言って、名前も聞かず別れた。改めて「ありがとうございます。」
 夏合宿(勉強の場)なので、学生と首里城とひめゆり平和祈念資料館・ひめゆりの塔をレンタカーで来訪した。行く前は「ひめゆりの塔にはあまり進んでいきたくない、霊がつきそうで。」と言っていたが、訪問すると、しっかり説明を読み、映像を真剣に見つめていた。戦争体験者は年々少なくなっていく。戦争の悲惨さと不条理さはきちっと継承していかねばならないと改めて感じる。
 さて、この夏合宿にはオチがある。午前0時5分に中部国際空港を出発し、那覇空港について午前3時ごろにホテルへ行くと、予約されていないという。えっ?その日(チェックインは午後2時から)の宿泊は取れているが、その時間の宿泊は前日の宿泊であるため、取れていない。えっ?ホテルの方に親切に対応していただき、近傍のホテルで宿泊(プラス6千円/人)するか、宿泊予定ホテルの宴会場を提供するので、そこでゴロ寝するかの条件が出され、学生は躊躇せず、ゴロ寝を選択。ああ、若いってスバラシイ!!疲れたわ!!


那覇市のメインストリート国際通り


唯一の鉄道-沖縄都市モノレール

この樹、何の樹、気になる樹

この木、何の木、気になる木

平和通りアーケード商店街の賑わい

ユニークな土産 カエルの剥製のガマグチ

タイトルが面白いTシャツ

店の看板 眠り地域ネコ 置物ではありません

壺屋やちむん通

やちむん通 植物案内おじさん

これがシーサーの生垣か!

何で判断するのだろうか?


沖縄県庁と那覇市役所 印象に残るデザインだ
(2017.9.12/井澤知旦)