今年１月から始まった春日井市勝川駅前を拠点とした地域密着宅配サービスの実証実験「かすがいＧＯＧＯ」。６月末で実験期間を終え、７月からは宅配サービスで使用していた電動３輪バイクのシェアサービス事業「ＧＯＧＯシェア」がスタートした。

　拠点となるのは、春日井市　JR勝川駅前に建つ勝川駅周辺地区整備の中で再開発された商業と住宅の複合ビルの１階。昨年、大規模なリニューアルが図られ、その１区画に事業拠点が構えられた。使用される電動３輪バイクは、新たに開発され、大手通信事業者のシェアシステムを活用し、利便性を高めている。建物の入口の脇にはカラフルに彩られた電動バイクが並べられている。

　宅配サービスは、コロナ禍の折、地元主体の事業で、商品を提供する側も注文する側も、事業者（配達員）の顔が見えることで安心感が持たれ、好評を得た。　

　今回のシェアサービスは、宅配サービスで一定の認知度が得られた電動３輪バイクをシェアすることで、広く地域住民の気軽な足として地域の行動範囲の広がりに期待がかかる。レンタサイクル以上レンタカー未満で、レンタサイクルよりもう少し先の程よい距離の移動が楽しめるのではないだろうか。店内にはレンタル用のカラフルなヘルメットも備えられ、利用者を迎え入れる準備は万端。当面は実証実験で無料にして利用状況を調査し、今後の有料化の準備を進めるという。新たな地域コミュニティビジネスによる地域活性化が注目される。