自治体ホームページ・まちづくりランキング評価方法
以下の3つの視点から20の評価項目を設定し、得点化することでランキングをつけています。当初の評価項目から2項目(各課メールアドレス、計画策定プロセス)を追加する一方、2項目(市民意見紹介、手づくり)を削除し、一部評価方法を変更しました。
「市民意見紹介」としてアンケート調査結果なども評価していましたが、市民参加という点では不十分であることから評価対象外としました。また「手づくり」の評価項目は「親しみ」の中に含めました。(最終更新日:2001年6月15日)
1.情報公開度(情報提供の内容と量)
- 統計資料:まちづくりをすすめる上での基礎的データです。その自治体でしか手に入らない情報もあります。すべての自治体で同じレベルの情報を公開してほしいところです。情報量の多いところは2点をつけています。
- 総合計画:自治体の最も基本となる計画であり、これを公開するのは非常に重要だと考えます。全文が公開されているところは2点をつけています。
- 各種計画:都市計画マスタープランや中心市街地活性化計画など、まちづくりに関する計画情報がどれだけ提供されているかです。2つ以上の計画情報が提供されているものには2点をつけています。
- 都市計画:市民に縁遠い都市計画に関する情報をどれだけ提供しているかです。
- プロジェクト:今後実施される個別事業の内容を紹介しているものです。
- 条例:条例は自治体独自のとりくみであり、その入手は結構面倒です。インターネットで公開してもらうと、検索も便利。すべての自治体ですべての条例を公開してほしいところです。例規集が掲載されているところには2点をつけています。
- 審議会等議事録公開:これまでは密室の審議会で知らないままに、いろんなことが決められていたということがよくありました。最近の情報公開の中で、少しずつ公開されるものが増えてきました。ただ、わかりにくいのは難点。もっとわかりやすく公開されるとよいのですが…。
- その他:その他まちづくり情報の提供が行われているものをあげています。
2.利用のしやすさ
- わかりやすさ:いくら提供されている情報量が多くても、その情報に簡単にアクセスできなければ意味がありません。トップページからまちづくり情報にいかに簡単にアクセスできるかを評価しています。これは主観がはいる部分であり、評価結果に異論があるかもしれません。
- 統計データのダウンロード:統計データはいくら提供されていても、ダウンロードできるようになっていないと十分とはいえません。ダウンロードのしやすさやその後の加工のことを考えるとぜひエクセルデータで提供してほしいものです。なお、一部に統計書の体裁のまま掲載されており、使いにくくなっているものがあります。折角、ダウンロードできるようになっているのであれば、その後の利用も考えた形式で提供してほしいものです・
- 検索エンジン:あれば便利です。情報量が増えてくると重宝します。しかし、検索エンジンを使わなくても、簡単にアクセスできるようになってるのがベストです。検索エンジンがあるからと、その工夫がされていないとしたら問題です。
- 問い合わせメール:ホームページのリンクのお願いやホームページに関する問い合わせ先のメールが書かれているかです。ホームページ作成の常識と思っていましたが、これすら書かれていないところがあります。これでは、ホームページに期待したくても無理というものです。
- 各課メールアドレス:すべての課のメールアドレスが掲載されていると、具体的な問い合わせに便利です。−新たな評価項目として追加しました
3.市民参加を意識した双方向性のとりくみ
- 計画策定プロセス:総合計画などを市民参加で策定する例が増えており、その方法としてインターネットを活用するところもみられます。意見募集や審議会の経過なども掲載されています。このような取り組みが増えることを期待します。−新たな評価項目として追加しました
- 首長・行政宛メール:行政に対する意見をメールで受け付けているものです。市長や町長など首長宛メールとなっているところは、直接市長に読んでもらえるという期待感がわきます(実際に市長に読まれているのかどうかはわかりませんが…)。なお、問い合わせメールと同じアドレスになっている場合は、こちらには点数をつけていません。責任の所在をはっきりさせるためにも、ホームページに対する問い合わせアドレスと行政に対する意見を受け付けるアドレスは別にすべきであると考えます。
- 意見・質問への回答:行政への質問に対する回答をQ&A形式で掲載しているものです。電子メールでの意見募集を行っても、その結果は公表されないというものが多い中で、寄せられた意見に対して回答が掲載されており、双方向のとりくみとして評価できます。
- テーマ意見募集:特定のテーマについて意見募集を行っているものです。期間限定のものが多く、過去に行われていても現在行われていないものは含まれていません。意見募集とともにその結果も公表してほしいものですが、公表されているものはなかなかないようです。
- Eアンケート:電子メールを利用してアンケート実施しているものです。現状では回答が少なく、限定されていることもあり、あまり実施されていませんが、今後、インターネットの利用が増えてくれば、もっと有効に活用すべきものではないでしょうか。
- 掲示板:市民が自由に意見を書き込めるようになっているものです。活発に書き込まれているものからあまり利用されていないものまで、いろいろあります。ここで、まちづくりに関する意見交換が住民、行政、市民を交えて行われるようになれば、すごいことだと思います。
- 親しみ:インターネットを通じて行政と市民の垣根を取り払うことも重要だと思います。リンク集では公的なものにしかリンクしていないというのが多いのですが、中には市内の個人のホームページにリンクしているものもあり、行政の枠にとらわれない試みとして評価したいと思います。また、多額の予算を使って専門の業者に作らせているところが多い中で、職員の手づくりで作られているものには親しみが感じられます。また、臨機応変に対応できるという点でも手づくりで行うということは重要だと思います。

