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スペーシア・メールマガジン(隔週発行予定)   □[第441号]2017/6/19□    □配信数 731□


スペーシア・メールマガジンの第441号をお送りします。
名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。

<内容・目次>
 ◆住まい・まちづくりコラム◆
 ・理解が進まない「障害者差別解消法」
 ◆視察レポート◆
 ・石垣修理事業中の弘前城を訪ねて
 ◆読者の声◆
 ◆スペーシアのこの頃◆

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◆住まい・まちづくりコラム◆
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○理解が進まない「障害者差別解消法」○

 最近、ある新聞で「盲導犬拒否55%経験 障害者差別解消法施行後の1年」をいう記事を
読んだ。この記事は、日本盲導犬協会が2017年2月から3月にかけて全国の盲導犬利用者を
対象にアンケートを実施し、170人から電話で聞き取りによる回答を得た。この一年間で
55%が受け入れ拒否を経験し、77%が法律の施行で理解が変化したことを実感していない
との回答結果である。レストランやバスだけでなく、市役所が会議室への入室を拒否した
事例もあったとのことである。
 障害者差別解消法は、正式名称は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」。
差別を解消するため、国、地方公共団体、事業者には「不当な差別的取扱いの禁止」、
「合理的配慮の提供」が求められている。例えば、障害があることなどを理由に事業者に
入店拒否されたり、アパートが借りられないというのが「不当な差別」、聴覚障害のある方に
声だけでしか情報を伝えない、視覚障害のある方に書類を渡すだけにして読み上げないこと
などが「合理的配慮の不足」となる。
 障害者差別解消法は、国連の「障害者の権利に関する条約」の締結に向けた国内法制度の
整備の一環として2013年6月に制定され、2016年4月に施行と、施行までに十分時間をかけて
制度化されたにもかかわらず、施行1年後の今でも不当な差別的対応がされているケースが
後を絶たない。この法に書かれている内容は、誰もが暮らしやすい社会にしていくために
必要な基本的なものである。個人的にも機会があることに普及に努めるとともに、もっと
理解が進むことを期待したい。
(浅野健)

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◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−
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○石垣修理事業中の弘前城を訪ねて○

 弘前城・弘前公園は、桜の名所として全国に知られ、現存天守が国の重要文化財に
指定されている。今年のゴールデンウィークに弘前を訪れる機会があり、その様子を
報告したい。
 弘前城天守は元々5層であったが、寛永4年(1627年)に落雷によって発生した火事で
焼失。その後は幕府により天守の新築が200年近く認められなかったが、江戸時代後期に
ロシア船が津軽海峡を往来するようになり、1810年(文化7年)に弘前藩は幕府から蝦夷地
(北海道)警備を命じられ、あわせて天守の新造を認められたとされている。
 弘前城天守は、本来は本丸石垣の隅に建てられていたが、本丸石垣が膨らむ「はらみ」が
出ているため「弘前城 石垣修理」が行われている。このため、天守は本丸内に曳屋され、
今の設置場所の近くに仮設の展望台が設けられ、そこから天守とその背景に岩木山を
見ることができる。今後、石垣が解体され、積み直しをして元の位置まで曳屋されるのが
平成33年頃のようで、天守と岩木山を同時に写真に収められるのはここ数年間となるだろう。
 弘前城のもう一つの特徴としては、城下一帯を城郭と見立てて濠や土塁で囲い込んだ
防衛施設、この「惣構(そうがまえ)」が国の指定史跡となっていて、各寺社を防御のために
集めるなど、藩政時代の城下町を今に伝えているという点がある。弘前城の北側には
武家屋敷が並ぶ仲町伝統的建造物群保存地区や石橋家住宅(国指定重要文化財)があり、
城南側の追手門広場には市の観光館、旧図書館(近代洋風建築)などが立地し、近くには
弘前市出身で日本商工会議所初代会頭の別邸であった「藤田記念庭園」もあるなど一大
観光スポットとなっており、歴史の積み重ねを感じることができる。石垣の修理が終わり、
天守が元の位置に戻された時に再び訪れたい。
(浅野健)
→ホームページに写真を掲載しています。
http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/2017/hirosaki/

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◆読者の声◆ −みなさんからいただいた感想や意見を紹介−
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(みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします)

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◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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・今年も円頓寺七夕まつりの開催が近づいてきました。
 第62回 円頓寺七夕まつり 7月26日(水)〜30日(日)
 主催:円頓寺商店街連盟
 情報源:あるく下町情報誌「ポゥ」の縁側日記
 http://pawnet.blog35.fc2.com/

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(株)都市研究所スペーシア 編集:浅野 健
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