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 ◆  ■   ■  ■  ■  ■ ■  ■  □[第116号]2004/12/13
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 スペーシア・メールマガジンの第116号をお送りします。
 名古屋からの情報発信とともにまちづくりのネットワーク形成をめざしています。
今回、はじめて送信させていただいた方もよろしくお願いいたします。
 
<内容・目次>
  ◆名古屋まちづくり情報◆
   ・西春駅前の優良建築物等整備事業「パティオニシハル」完成
  ◆視察レポート◆
   ・日本橋 〜効率性最優先からの転換〜(東京都中央区)
  ◆読者の声◆  
  ◆スペーシアのこの頃◆ 

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 ◆名古屋まちづくり情報◆ −名古屋から情報発信−
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○ 西春駅前の優良建築物等整備事業「パティオニシハル」完成 ○

 平成11年より3名の権利者と共に積み上げてきた再開発事業が、この秋に完成した。
 この計画では再開発事業でありながら、権利者の3名がそれぞれの土地にそれぞれの建
物を建てるという緩やかな共同化を行っている。そして、3者が協力しパティオ広場とい
う中庭を整備し、それを囲むように建物が配置されている。当然、外観の材料や形態は統
一感を持たせている。また、2階レベルでは共用階段、共用デッキにより3棟を結ぶ通路を
整備している。こうしたことにより、小さい施設ではあるが、1棟の建築では表現できな
い空間を構築している。町内では少なからず話題になっているようで、通りすがりの方が
興味津々と眺める姿を目にすると、設計者としては喜びがある。
 施設には9戸の賃貸住宅と6軒の貸店舗がある。賃貸住宅は約20畳のワンルームと約
100uの3LDKという構成で、あえてあまり賃貸市場にはない物件を造った。将来的にも陳
腐化しない物件になることだろう。賃店舗の方はまだすべて決まってはいないが、引き合
いは結構あり、さっそく1軒が先日オープンを迎えた。

 さて、建物は完成したが、まだまだ事業は完了ではない。共同での維持管理は悩ましい
問題が付きまとうものである。実際運用しながら出てきた問題に対応していくということ
も多く、順調に行くにはもう少し時間がかかりそうである。
 この事業は私にとって再開発のコンサルタントとして、また建築の設計者として立ち上
げからずっと関わってきた仕事である。当初は建築のことは少し分かっていたが、再開発
事業やまちづくりのことは何も分からない状態からのスタートであり、この事業を通し
て、困惑しながらもさまざまな経験を得ることができた。思い返すと西春町はもとより、
全国的にもあまり事例がないような空間が出来上がっており、計画としても、建築として
も「他にはないもの」を造り出した達成感を感じている。 (堀内 研自)

→ホームページに写真を掲載しています。 
 http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/p-nishiharu/index.html

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 ◆視察レポート◆ −まちづくりに参考になるものを紹介−  
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○ 日本橋 〜効率性最優先からの転換〜(東京都中央区) ○

 初めて「日本橋」を目にした時は、「これが!?」とショックを受けたものだ。上空を
高速道路で覆われたその姿からは、歴史を尊重しようという気持ちが全く感じられず、あ
まりにも割り切ったその姿勢に感心した位である。しかし、最近は少しずつ状況が変わっ
てきているようだ。日本橋界隈に広がる日本橋地域では、歴史を生かしつつ、まちを活性
化させようという取組みがはじまっている。国、地方公共団体、地元コミュニティ、民間
企業、大学などがコラボレーションしながら、様々な団体をつくって活動をしているそう
だ。

 日本橋地域には、大正、昭和初期を代表する歴史的建造物が集積しているが、それらを
活かすために色々な努力がされている。いくつかの建造物は、夜間ライトアップされてお
り、中でも2004年10月から始まった日本銀行旧館のライトアップは特に美しい。これは地
元の5年来の働きかけの成果だそうだ。また、2005年7月竣工予定の日本橋三井タワーの
建設工事が現在進行中であるが、「重要文化財特別型特定街区制度」の適用を受け、重要
文化財である三井本館の保存と隣接地における開発を両立させようとしている。日本橋地
域の中では圧倒的な高層タワーとなる予定であるが三井本館との調和を重視し、通り沿い
の軒線を揃えたり、列柱の意匠を取り入れたりしている。タワーの竣工と同時に、三井本
館の内部には三井家所有の美術品を展示する「三井記念美術館」がオープンする予定であ
る。

 シンボルである日本橋についても、橋を活かすための色々な動きがある。「名橋『日本
橋』保存会」は、「高速道路を移設することにより日本橋をよみがえらせる」ことを目的
として設立された会であるが、毎年この会を中心に日本橋の橋洗いを行っている。2004年
は1200名もの参加があったそうだ。また、2003年には、国土交通省が日本橋創架400年記
念事業として、日本橋の車道の中心に埋設されている道路元標のレプリカをデザインした
石碑を橋際の広場に設置した。

 景観を阻害している上空の首都高速道路についても、移設を目指した議論が行われてい
る。2003年8月からは、学識者、地元、国、都、区、首都高速公団により「日本橋みちと
景観を考える懇談会」が開催され、この会の主催で「日本橋まちづくりアイデアコンペ」
を行っている。日本橋の景観づくりも、ようやく真剣に検討されはじめたようだ。

 効率性のみを追求した時代がようやく終わり、文化や環境の持つ力が見直されはじめて
きている。日本橋の上空に青空が戻る日が早く来ればいいと思う。  (伊藤彩子)

 →ホームページに写真を掲載しています。 
  http://www.spacia.co.jp/Mati/sisatu/nihonbasi/index.htm

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 (みなさんからのご意見・ご感想をお待ちします) 

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 ◆スペーシアのこの頃◆ −所内の話題をちょっと紹介−
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