現在の位置:TOP>まちのトピックス>すまいまちづくりコラムろうそくと記念写真とまちづくりコンサルタントの共通項は? WWW を検索 スペーシアサイト を検索

 
 
ろうそくと記念写真とまちづくりコンサルタントの共通項は?

【ろうそく】
 インターネットで情報収集している時に、「寿司ローソク」なるものに出くわした。見かけは飲食店のガラスケースにあるサンプルのようであるが、つまるところ、芯があってサンプル的ローソクなのである。「なるほど、最近はバラエティショップでいろんなもんが売られてるんやなぁ」と思い、もっと探っていった(こんなことしている場合じゃないけれど)。寿司ローソクにはまぐろとタマゴの2貫セットとエビとはまちに2貫セットの2種類ある。さらに調べるとあるわあるわ、生ビール入りジョッキーやらワンカップ大関、食べ物ではカレーライス、ラーメン、おはぎに、最近ではたこ焼きやお好み焼き、しまいにはペット用の黒缶まで登場する。全てローソクである。寿司はほぼ実物大に近いが、他はミニ化され、ジョッキーも高さ7cmと小さい。これら一連はカメヤマの「故人の好物」シリーズとして売り出され、墓参り用を想定しているようだ。よって、これらはハンズやロフトではなく、仏壇仏具店で購入しなければならない。私自身は近くにある「はせがわ仏壇店」で購入した。
 ろうそく製造品の出荷量は8,769t、出荷額は62.4億円(工業統計H20年/従業員4人以上 )と規模は小さく、平成10年の統計はそれぞれ22,579t、128.4億円であるから半減以上の状態にある。ならば、需要拡大だということで、これら商品が登場してきたのであろう。
 しかし、仏壇仏具店のような従来の流通経路で売るならば、それほど売り上げは伸びないのではないか。むしろバラエティ雑貨店で売ったほうが、新規客層開拓につながるのではないかと思い、実際に東急ハンズ栄店でチェックした。スイート関係のローソク(ケーキ、クッキー、チョコレート)が売られていたが、「故人の好物」はなかった。確かにハンズやロフトでその名称では置きづらいであろう。「故人の好物」でなく、「好人の好物(こうじんのこうぶつ)=好きな人の好きな食物」のネーミングで売れば、バラエティショップでも、仏壇仏具店でも売れる。ネーミング次第である。
 これらの商品によってどれだけ売り上げが伸びたのかは不明であるが、人気商品との評価はある。衰退産業ではあるが、新規需要開拓の道はありそうだ。
■故人の好物シリーズ
http://item.rakuten.co.jp/gonkiya/10001950/
■スイーツ(26〜30P)
http://k-design.kameyama.co.jp/catalog/data/2011_earlyspring/index.html

【記念写真】
 日垣隆の書籍「こう考えればうまくいく。」(文藝春秋¥1260)を読んでいたら、「衰退産業でもルネサンスあり」のタイトルでスタジオアリスが紹介されていた。そこで、ホームページにアクセスをした。
1974年に創業し、1999年に社名を現在のものに変更して、「こども写真城」をコンセプトに子ども専門写真館として売り上げを伸ばし、現状(H22.12)では382店舗で308億円余の売り上げを持つまでになった。(HPのIR情報より)
 ここのビジネスモデルは、子ども衣装を500着用意し、撮影料3,150円+アウトプット代(例えばキャビネ判1枚3400円)という料金を明確にしたこと、それ以上に子どもの豊かな表情を引き出すテクニックを発揮することである。デジカメを使用するので、プロフェッショナルな写真家でなくとも、研修すればそれなりの写真を撮ることができるが、子どのも満面の笑みを引き出すのはノウハウがいるのである。そこに存在価値を見出したのが、スタジオアリスである。最近ではペット写真城も誕生させている。
■スタジオアリス
http://www.studio-alice.co.jp/info/index.html

 風前の灯(ろうそく)の衰退産業だからと言って諦めることはない。打破する道はどこかにあるはず。そう自身に言い聞かせつつ、笑顔を絶やさず(記念写真)、まちづくりコンサルタントの明日を模索しています。
ろうそく
購入した4つの「故人の好物」。ビールと水菓子は714円、寿司は525円、スイーツは504円
(2011.2.14/井澤知旦)