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GISと地域まちづくり
  GIS(地理情報システム)を用いたマップ情報は、代表格であるgoogle mapをはじめ、至るところで目にし、我々は日常的に利用している。東日本大震災の際にも、数多くのマップが発信され、被災状況の把握、復旧などいろいろな面で役立った。現在の復興においても活用されている。
  一方、名古屋のまちづくりをみると、地域委員会や地域まちづくり、エリアマネジメントなどが動き出し、行政主体から地域主体でまちづくりを担うフェーズにシフトした。その中でもGISは大いに役割を発揮する。地域主体でまちづくりを進めるには、まずは地域住民が現状を正しく判断しなければならず、人口の分布や将来人口、施設立地や空地・空家分布、犯罪発生箇所などなど地域が今どうなっているのか正確な実態把握と分析が求められる(感覚による議論は危険である)。GISはそういった様々な情報をマップ化し、分析し、かつ結果をビジュアル的に表現できるので、利用価値は高い。例えば、地域のまちづくり組織で、年々行政から発信される統計情報や地域内の空間情報などをGISに蓄積し、データベースを構築する。そして、住民が気になったときに各自がWEBを通してマップを見る、議論の際には必要な情報を見やすいマップに加工して提出する、また将来を考えるためのシミュレーションをする、地域の声や意見をマップに落とし込むなど、いろいろ可能性は考えられる。だが、具体化するには体制、人、技術、お金の面など課題は多すぎるくらいにある。
 正直、GISソフトの習得はほかのPCソフトに比べてハードルが高いと思う。まずは技術ある人たちで地域のGIS環境を整えるような支援ができるとよいのではないだろうか。スペーシアでも地域のまちづくりにも役立つマップづくりに貢献していきたい。
(2013.4.2/櫻井高志)