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産業遺産―時を超えて輝く/日刊工業新聞編

2010年11月30日発行/日刊工業新聞社

 近年、島根の石見銀山、群馬の富岡製糸場と絹産業遺産群、明治日本の産業革命遺産が世界遺産に登録されるなど各地で産業遺産が注目されている。愛知県内にも、名古屋市西区のトヨタ産業技術記念館、ノリタケの森、昨年2015年にリニューアルされた半田赤レンガ建物(旧カブトビール工場)とミツカンミュージアム(旧博物館酢の里)をはじめ数々の産業遺産が存在する。産業遺産には以前から関心を持っており、改めて国内にはどんな産業遺産があるのかを探そうとした時に本書を手にした。
 本書は、日刊工業新聞社の新聞連載「グラフ 産業遺産」において2007年10月から2010年3月の2年半にかけて掲載されたのを元に119件を編集したものである。掲載された産業遺産マップを見ると、このような産業遺産が北海道から九州まで広く分布している事がわかる。かつての日本では金・銀・銅・鉄などの金属材料、石炭・電力(水力)などの
エネルギーを算出し、急激な産業革命を推進してきており、産業遺産はそれらの現場となった「生きた教科書」と言える。本書はそのような各産業遺産の内容を簡潔でわかりやすく解説している。5年余り前に発行されているため一部の施設はリニューアル等により
現在の情報と変わっている点に注意しつつ、情報収集するのに参考となる図書である。

(2016.2.18/浅野健)