現在の位置:TOP>まちづくりを学ぼう>視察レポート> 御嶽山噴火の復興を改めて願う信州木曽訪問 WWW を検索 スペーシアサイト を検索

 

御嶽山噴火の復興を改めて願う信州木曽訪問

 所内の話題だが、先月末に社員旅行として信州木曽、開田高原を訪ねた。
 前回配信メルマガからも通じる話題で、昨年秋噴火した御嶽山も望める開田高原エリアは、交通アクセスとしては決して良好ではないが、温泉宿を拠点として、登山(ハイキング)、スキー、ゴルフ、乗馬など、雄大な自然に触れ合うことができ、貴重な観光資源として活用し、地域活性化がはかられてきた。
 そんな中突然の御嶽山噴火は地域の状況を一変させた。旅行中乗り合わせたタクシー運転手からも、あの当時の入山規制や各マスメディアから流れる様々な情報からの風評被害もあって、地元を訪れる観光客も減少し、観光産業への影響は相当なものであったようだ。もともと、スキーに関しては、この近辺のスキー場は、岐阜の美濃や飛騨エリアゲレンデと比較しアクセスに劣り、また、魅力を伝えられるような広告宣伝もできず、利用客自体が減少傾向し、ゲレンデの閉鎖から、地域全体の魅力や集客力が落ちていた。今回の噴火はそこに更なる影響を与えることとなる出来事で、名古屋から開田高原へ向かう途中の馬籠宿、妻籠宿は地域全体の歴史性や話題性をうまく宣伝効果につなげ、外国人も含め訪問者も多いようだが、ここ開田高原にまで足を延ばしてもらえる状況ではないようだ。
 この春、雪解けとともに入山規制が少しずつ緩和され、6月には山腹のロープウェイの運転再開や一部登山道も登山可能となり、10月には御嶽復興ハーフマラソンも予定され、御嶽山周辺は復興へ動き出しつつあり、地元としても期待しているようだ。しかし、未だに6名の方が行方不明で今後本格的な捜索が再開され、早期発見されることが第一であるとも語っていた。
 自分自身もあの日、遠く離れた南アルプスのとある山の山頂から快晴の中に奇妙な”雲”のかかった御嶽山を望んでいた(噴火と知ったのは下山後)。今回の噴火は、登山する者として残念でならないが、行方不明者の早期発見とともに、地域の復興を願い、その復興に何ができるかを考えたい。そのうえで、今後の山への安全対策、登山者の火山に対する知識と意識の高まりにつながる取組みに期待するところである。
(2015.7.8/村井亮治)
関連ホームページ
○「御嶽復興 飛騨御嶽ハーフマラソン」
大会公式HP:http://hidaontake-halfmarathon.jp/